ひとり親家庭にとって欠かせない支援制度のひとつが 「児童扶養手当」 です。
しかし、「どんなときにもらえるの?」「年金との関係は?」「いつ振り込まれるの?」など、疑問が多い制度でもあります。
この記事では、児童扶養手当の “まず知っておきたい全体像” をまとめてみました。
これから申請を考えている方も、制度を理解したい方も、ぜひ最初に読んでみてください。
▶ 児童扶養手当とは?
児童扶養手当は、
父または母のいない児童、または父母と生計を同じくしていない児童を育てている家庭に支給される手当 です。
目的はシンプルで、
子どもの生活・成長を安定して支えること
です。
※手当の受給には 申請が必須 です。
申請した月の 翌月分から支給開始 となるので、早めの手続きをおすすめします。
▶ 支給対象となるケース
以下のいずれかに該当する児童(原則:18歳到達後最初の3月31日まで。一定の障害がある場合は20歳未満まで)を養育している 母・父・養育者 が対象です。
- 父母が離婚した児童
- 父または母が死亡した児童
- 父または母が重度障害の状態にある児童
- 父母の生死が不明
- 1年以上、父母のどちらかに遺棄されている
- DV保護命令を受けている
- 1年以上拘禁されている
- 婚姻外で生まれた児童
- 父母ともに不明(孤児等)
📝 注意
平成10年3月31日以前から該当していた場合、時効により申請できないケースがあります。
また、申請者や扶養義務者の所得が一定額を超えると、
たとえ条件に当てはまっていても 「全部支給停止」 となり、受給できません。
(所得制限については別記事で詳しく解説します)
▶ 受給できないケース
次の場合は原則受給できません。
【児童に関する理由】
- 日本国内に住所がない
- 児童福祉施設・里親委託などに入所
【受給者(父・母・養育者)に関する理由】
- 日本国内に住所がない
- 事実婚状態にある(届出していなくても同居・生計同一の場合)
▶ 公的年金との関係
平成26年12月から制度が変わり、
児童扶養手当のほうが年金額より多い場合、その差額を受け取ることが可能になりました。
ただし、26年11月30日以前にさかのぼって年金を受給する場合は、
金額に関係なく資格を失います。
年金の対象例
- 子どもが遺族年金を受け取れる場合
- 親が公的年金に児童加算されている場合
- 受給者自身が年金を受け取ることができる場合
年金を請求した・受給が決定した場合は 必ず届出が必要 です。
▶ 手当額(令和7年4月〜最新)
手当額は児童数と所得により決まり、物価変動により定期的に改定されます。
【令和7年4月〜】
| 児童数 | 全部支給 | 一部支給 |
|---|---|---|
| 1人 | 46,690円 | 11,010〜46,680円(10円刻み) |
| 2人目以降 | +11,030円 | +5,520〜11,020円 |
※年度により改定あり
▶ 申請手続きについて
申請は、福祉事務所・区役所・支所などに 書類提出 で行います。
【申請に必要なもの】
- 戸籍謄本(離婚の場合は離婚日の記載があるもの)
- 受給者名義の振込口座
- 年金手帳
- マイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類)
- 児童・扶養義務者のマイナンバー
- 年金受給者の場合:年金額がわかる書類(受給証明書など)
状況により追加資料が必要になるため、事前に自治体へ確認を。
【支給開始月】
申請の翌月分から支給。
▶ 支給時期(振込日)
児童扶養手当は 奇数月の11日 に振り込まれます。
(金融機関が休業日の場合は前営業日)
【支払月の一覧】
- 5月:3月・4月分
- 7月:5月・6月分
- 9月:7月・8月分
- 11月:9月・10月分
- 1月:11月・12月分
- 3月:1月・2月分
▶ 毎年必要な「現況届」必ず出しましょう!
受給資格がある人は、毎年8月に現況届を提出します。
これを出さないと…
11月分以降の手当(1月支払)が受け取れなくなります。
さらに、2年連続で提出しないと受給権が消滅 します。
🟦 まとめ
今回は、児童扶養手当の「制度全体」をざっくり把握できるようにまとめてみました。
次の記事で、
- 所得とは何か
- 所得制限はどう決まる?
- 控除はどこまで使える?
などを書いてみようと思います。


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