今日、いつも使っている給与ソフトの「年末調整」機能がバージョンアップされて、
令和7年分の処理が使えるようになりました。
毎年のことだけど、画面を見ると「今年も来たなあ…」という気持ちになります。
まずは自分のマイクロ法人の年末調整からスタートします!
「税理士なんだから慣れてるでしょ?」と思われがちだけど、
毎年ルールや書式がちょこちょこ変わるし、説明を読んだだけではピンとこないことも多い。
まずは、自分の法人でやってみて、納得するようにしています。
特に今年は基礎控除の扱いとか、扶養親族のところがさらにややこしくなっていて、
人によって様々。一律にこうです!って説明も難しい印象。
ということで、今日は 令和7年の年末調整の変更点 と、
私が個人的に実務で感じた“これは大事そう!”ポイント をゆるくまとめてみます。
今年(令和7年)はここが変わってるよ
細かい改正は多いけど、一般の方が特に気にしたほうがいいのはこのあたり。
● 基礎控除の書き方が細かくなった
扶養親族の所得や合計所得金額のチェックをするところが増えて、
ここが一番ミスが起きやすいポイントになりそう!?
● 扶養親族の確認がより厳密に
とくに 19歳以上の子ども(学生や浪人生) は注意。
去年までと同じで…と思って書くと、ミスする可能性が多くなりそう。
● 控除欄のチェックが増えて難易度アップ
寡婦控除・ひとり親控除も、該当するのに書いていない人が多いです。
逆に、「該当しないのに書いている」人もまだまだ多い。
例年よくある間違いベスト5
ここは毎年、実務でよく見る間違いポイントです。
① 扶養親族の記載ミス
書けば税金安くなるのに書いていない、扶養の要件を満たしていないのに書いてる等々。
学生の子、大人になった子、別居の子などで起きやすい。
特に年齢で区切ってあるから、去年と同じ~で書くとミスする可能性が大きい気がする。
16歳になったのに記載漏れなど。
② 家族の所得を“適当に書く”問題
「大した所得じゃないと思うから」「だいたいこれくらいだろう」と
適当に年収を書いてしまうケース がすごく多いです。
- 一緒に住んでいる母・祖母に 一時所得(満期保険など) があった
- 父親がパートで収入が増えていた
- 書類を確認してなくて、年金額を間違えている
こういうケースで 扶養に入れないのに入れてしまう ことがよく起きます。
あとから 「扶養には入れられませんよ」のお知らせ が来て、追加で納税することになったと仰る方も多いです。
③ 控除の種類をあいまいに書く
寡婦控除・ひとり親控除など、
「私はどっちだっけ?」と混乱する人が本当に多いです。
④ 生命保険料控除等のハガキを紛失
提出期限ギリギリで「ハガキないです」という声、毎年聞きます。
再発行できますが時間がかかるので早めに。
⑤ 住宅ローン控除があるのに何も書かない
年末調整でできない年は 確定申告が必要。
住宅ローン減税の対象の方は是非とも忘れずに~。
家族の所得は“必ず確認”するのが大事
年末調整の話を聞いていて、すごく多いのが、
家族の所得を、本人がよく知らないまま書いている
というケース。
「扶養に入れると思ってたのに、実は今年入れなかった」
「所得を適当に書いたら指摘された」
こういう話は本当に多いです。
特に、
- 一緒に住んでいる母、祖母
- 年金をもらっている親
- 一時所得があった家族
- パート収入が増えた家族
このあたりは注意です。
扶養に入れる・入れないは“会話”が大事。
「今年どのくらい収入あった?」
「年金額ってこのくらいで合ってる?」
これだけでトラブルの8割は防げます。
年末調整だけで終わってしまう人は、ここだけは確認して!
確定申告をしない=年末調整がラストチャンス。
- フルタイムじゃない家族の収入
- 障害者控除
- 19歳以上の子ども、16歳になった子ども
- ひとり親控除・寡婦控除
- 保険料控除
- ふるさと納税(ワンストップ特例は5自治体まで)
このあたりは チェック漏れが本当に多いポイント。
わからない用語はそのまま検索するのが一番早い
税金の世界は、用語が全部“決まった名前”で動いています。
例えば「収入」と「所得」が全く別物であるように、きちんと名称が決まっています。
「特定扶養親族」
「同一生計配偶者」
「ひとり親控除」
「基礎控除 令和7年」
こういうワードで検索すると、
国税庁か信頼できるサイトの説明がきちんと出てきます。
“なんとなくの理解”で書くよりも、
用語をそのまま調べるほうが正確で早いです。
まとめ
今年も年末調整はややこしいですが、
しっかりと控除できるものはキッチリ書けば税金は安くなります。
家族で収入を確認し合ったり、
分からない用語は検索したりして、
一つずつ丁寧に進めるのがいちばん。
私も今日から年末調整の作業が始まったので、
また気づいたことがあったらゆるく書いていこうと思います。

コメント